平成19年 73p
時代衣裳を語る時、 私たちの脳裏には、まず平安時代の
代表的な装束として、 束帯と十二単が浮かんで来ます。
およそ千年も昔に生まれたこの装束は、当時天皇を中心 とした貴族たちが、財力と閑にまかせて、みやびな美の文 化を創り上げていった賜物として、出来上がったものです。 それは形式美であり、知性的な線と色彩の構成美であり また、優れた衣装芸術でもあります。
むずかしい形式を伝承して、この装束が今なお生きてい るのは、失っては惜しいあらゆる感覚を私たち現代人に訴 えているからではないでしょうか。
私はここに束帯と十二単、また貴族の生活の中から少女 の汗衫と、 旅姿としての壺装束、 時代が少し下がって桃山 期の武家女房の装束等、 五点の着装順序を御紹介すること により、 その時代々々にあらゆる背景を擁しながら、 ファ ッションとして生まれた装束のすばらしさを認識して頂き たいと願っております。
また、近年若い方々を中心に関心とその着装法の要望が
高まってきている水干を加え、 改訂新版を刊行致します。
表紙小傷程度で特に目立った傷や汚れはありません。
なお細部に至るまではチェックしきれない場合がありますので、書き込み・線引き・記名・蔵書印・値札等ある場合があります。ご理解の上、ご購入ください。
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